看護関連

若いナースのジレンマ

当ステーションでは、末期悪性腫瘍のターミナルの方を支援することが多いです

訪問ナースたちにとっては、観察力、アセスメント力、薬剤の知識、本人と家族への対応力、医師への報告スキル、などなど学び、レベルアップするのには良い機会となります

全て、利用者様から学ぶ、という視点で、支援を展開していきます

今回、同時に3名の方の支援をすることになりました
どの方も余命時間が限られています

主治医もバラバラで、病院勤務医師と在宅支援診療所の医師です

在宅では、やはり在宅支援診療所の医師の力が大きく、利用者様も安心して医療を受けられる、と感じています

この3名の方を私と若いナース2名がそれぞれ担当することにしました

新卒、4年目ナースは、半年前からかかわっている方を担当しました

この利用者様の病状は、予測することが難しく、状態悪化しては回復する、を繰り返ししていました

キャリアのある私にも、この利用者様の状態予測は難しいものでしたので、担当した4年目ナースは、どう病状が変化していくのか予測できない状態で、日々、自分の目にする利用者様の状態に対応していました

予測が難しいので、どう対応したらよいかわかりません・・・
4年目ナースの悩みを言葉にしてくれました

そうだね、私にも彼女の病態は、予測できないな、難しいと私も思っているよ
多分、先生もそう思っていると思う

このままで、良いということですか?

確かに、パターン化している病態であれば、予測して対策、そしてその経過を本人や家族に説明できる
今回は、予測が難しい状態を繰り返している
看護師、としての「説明の義務」を果たすことができない

卒後4年目ナースの「説明の義務を果たす」という責任感の強さを感じました

訪問看護師の仕事は、利用者様、相手に合わせて看護を展開するので、相手の状況に合った説明をすることが難しいこともあります

目の前の状況に臨機応変に対応するしかない、状況でした

今まで体験したことのない、医療処置や利用者様の状況

看護師としての責任と新しいことへのチャレンジ

その姿勢は、すがすがしい、と思いました

利用者の状況が刻々と悪化する中、卒後4年目ナースの言葉

Sさんの状態は、私が良く分かっています
信頼もしてくれているので、最後まで私が看ます

こう、言い切った卒後4年目のナースの姿をみて、Sさんをあなたに託したよ、といいました

責任感あふれる、たくましさ

そこに、ナイチンゲール魂の光を見ました

看護、と言う仕事は、こんなにも人を成長させるものなのだ、と感慨深い気持ちになりました

今後の卒後4年目の成長に期待しています

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