「看取りステーション」と言われ地域で支援をさせていただく事は大変光栄なことです
看取りをさせて頂くには、医師との関係が大変重要となります
訪問看護を利用するには、必ず、訪問看護指示書を医師に書いていただかねばなりません
私が訪問看護を開設した当初、先生方に指示書を依頼するたびに、言われたこと
注射、点滴がないのに看護師が何をしにいくのか??と
先生方の中には、看護師の仕事は診療の補助、いわゆる注射、点滴である、と思っていらっしゃる
今となっては懐かしい話です
在宅療養には、訪問看護が必要、在宅看取りには訪問看護師という先生方の考えに感謝するばかりです
先日、看取りをご一緒した医師は高齢でした
利用者様の呼吸停止を確認し、この医師に連絡をしました 来ていただけるのだろうか?
ご家族も心配顔でしたが事務の方が手を引き、先生は杖をつき、駆け付けてくれました
利用者様とさほど変わらぬご年齢 旅立った利用者様を前に静かに手を合わせ、「ご苦労様でしたね」と
聞けば、長年、この地域医療を支えてきているのだ、という
高齢なので、耳も遠い 先生の帰り際にゆっくりと、はっきりと
「先生、ありがとうございました。先生のおかげでMさんが旅立つことができました。
今後ともよろしくお願いいたします」
先生は、私の顔を見て、「ご苦労様でしたね」と労う
自分の身体が思うようでなくても、医師としての使命を尽くしたのだ
私は、地域医療を支えている高齢の医師の使命感と正しさに感銘を受けた
使命感を持った医師は輝いている そして、どこか優しい
この医師に巡り合った利用者様は幸せであったに違いない
どんな巡りあわせに会うのか、それはその人がもった「運」である
「運」を磨くにはどうすればよいのか 常々考え、運気を磨こうではないか