五月は、日本看護協会が告知の通り、F・ナイチンゲール月間
F・ナイチンゲール氏の生誕200年となります
学生の頃は、ナイチンゲール看護覚書すら読まず、読まなくても看護はしていける、などと生意気な学生だった、自分が恥ずかしく思います
訪問看護、という道を選んでからナイチンゲール看護覚書、ナイチンゲール言葉集などなど読みあさり
聖路加国際大学病院 名誉院長でいらっしゃった、故 日野原重明先生との出会いから、私はナイチンゲールにのめり込みました
ナイチンゲールの著書は大変難しい、その彼女が書いた文章(英語の翻訳なのですが)、表現に隠されたニュアンスを読み取るのは至難の業、と思いました
なので、なんども、何度も繰り返し読まなければ、彼女が言わんとしていることを理解できないのです
読み解くことができると、それは看護の現場、実践をとおして「看護とは」を理解できる
実践するたびに看護の真実、を証明することが楽しくなります
まことに素晴らしい書籍がたくさんあるのだな、と尊敬します
これ以上のものを誰が書けるのであろうか、と考えるとF・ナイチンゲール氏の偉大さを感じぜぬにはいられません
新卒・新人ナースたちには、ナイチンゲールを読み込みなさい、と話しています
看護学校、看護大学において、ナイチンゲールを読み込め、などとは言われず卒業した彼女たち
最初誰もが仕方なし、でよみますが看護実践とリンクし始めると、発見があるようです
新卒2年目ナースの目が輝きだしました
「看護婦は環境の一部である、看護婦が患者の状態をよくも悪くもする」という言葉
担当している利用者様から「誰でもいいから来てほしい!!」と連絡
この方は軽度の知的障害があり福祉の支援を受けています その方が切羽詰まった声で、今すぐ来てほしい!と連絡でした
新卒2年目ナースが訪問し、私に報告を上げます
結論、昼間ガルシアが訪問した時には穏やかに、またね~と手を振っていた
その後ヘルパーさんが訪問し、そこで何かが起きた
精神的に不安定な状態で、血圧も高かった、微熱もあった、という
1時間、その方の話を聞いてきた、という
夕方訪問したヘルパーさんとNさんは相性が悪い
その内容は、ヘルパーさんの何気ない言葉
水分をとらないとまた熱が上がるのだから、熱が上がったら病院、などなど
それに傷ついた彼女、入院生活で左腕が上がらなくなり、入院は二度としたくない、と思っている
その気持ちを汲むことができたら、何気ない言葉は吐かない けれど吐いてしまった
Nさんは傷つき、精神的に不安定になり、私たちに助けを求めた
今回の件は、とっても良い学び 分かったかな? ナイチンゲール氏のいう、「看護師は環境の一部である」ということの証明よ
看護師にとどまらず、支援する人間は、自分が相手に害をなしていないか、と常に自分を律しないといけないのよ
だから、良く相手を観察し、言葉を選び、その思いを共有して、良い結果を導くために、働きかけをしないといけないものなの
そして、根拠ある看護展開をしないといけない、よね
言い方をかえれば、利用者にとって私たちは、名プロデュサーにならないといけないね
その方のきらきらした人生のために、ね
「はい!!」といった新卒2年目の目には、少しまた強さが見えました
F・ナイチンゲールの教えを誠実に行い、本物のナースとして成長してもらいたい、と願います